弁理士試験 論文試験の対策、勉強法 3
判例・裁判例を読もう!
弁理士試験全体に言えますが、特に、論文試験対策として、判例・裁判例を読んでみましょう!
判決文は、経験のある裁判官がよく考えて作成されたものであり、法的三段論法をベースに、きちんと論理的に書かれたものであるため、論文作成上、非常に参考になるからです。
弁理士試験の採点官の方々も判決文は読み慣れているため、それと同様の論理的な流れ、文言などが答案用紙に書かれている場合には採点しやすくなるからです。
多くの方が何らかの判例・裁判例をまとめた本などを持って、普段はそれだけで勉強されていると思いますが、できれば原本にあたって、全文、時間がなければ「裁判所の判断」部分だけでも読んでみましょう。
原本は、最高裁HP、知財高裁HPなどで簡単に検索・入手することができます。
よろしければ参考にしてみてください。
オーソドックス
最近の論文試験においては、長文の事例問題が出題されることが多くなり、多くの事項・論点について短時間に、限られた枚数の答案用紙に整理して記述していくことが要求されています。
その際、意識していただきたいことは、「オーソドックス」です。つまり、当たり前と思える事項について当たり前のように記載していくことです。
長文の問題文の中のキーワードを見つけ、ついついメジャーな論点に飛びつきがちですが、論点だけでなく、条文に書かれているような事項、例えば、時期的要件、手続的要件などをきちんと拾い上げて、シンプル・コンパクトにまとめて答案用紙に見やすく記載していくことが重要です。
これが意外とできないものです。論点をきっちり再現できたのに点数が伸びない方は上記の部分に注意してみてください。知財法は手続法の要素が強いため、それらの部分の理解・習得が必須となります。
つまり、それらの部分にも配点があります。配点自体は小さいかもしれませんが、それらを漏れなく拾い上げて、コツコツ点数を稼いでいくことが重要です。
よろしければ参考にしてみてください。
インデントを付けよう
論文試験の答案においては、項目ごとに見出しをつけて、また、大段落、中段落、小段落のように段階分けし、「1、2、3、・・・」、「(1)、(2)、(3)、・・・」、「①、②、③、・・・」などの番号を付して、整然と記載することが重要です。その答案がどのような構成をとっていて、各々の項目についてどのぐらい記載しているのかが一目瞭然となるからです。
ここまでは少し論文答案を書いたことがあれば多くの方が実践していると思います。
ただ、私としては、もう1点、工夫をしていただきたいと考えています。
それは、インデントを付けること。
つまり、段落などに応じて、字下げを行うことです。
適切なインデントがなければ、せっかく、大段落、中段落のように段階分けしても、どこが「大」なのか「中」なのかがひと目ではわかりにくくなりがちだからです。
1通の答案に対して採点時間が5分ぐらいと言われている中で、最初の瞬間に、採点官に好印象を持ってもらうためには、記載上の構成を綺麗にしておくことが大切です。
インデントの付け方としては、具体的には、例えば、以下のようなものがあります。
インデント追加前:
1 特許出願方法
特許出願は願書に以下の書類を添付し、
特許庁長官に提出します。
(1) 特許請求の範囲
特許請求の範囲には、特許を取得したい
発明について記載します。
(2) 明細書
明細書には、以下について記載します。
① 発明の名称
② 発明の詳細な説明
・・・
・・・
2 拒絶理由通知への対応
・・・
インデント追加後:
1 特許出願方法
特許出願は願書に以下の書類を添付し、
特許庁長官に提出します。
(1) 特許請求の範囲
特許請求の範囲には、特許を取得したい
発明について記載します。
(2) 明細書
明細書には、以下について記載します。
① 発明の名称
② 発明の詳細な説明
・・・
・・・
2 拒絶理由通知への対応
・・・
ブログ上ではうまくインデントが表現できていないかもしれませんが、大段落に対して、中段落は引っ込めて、小段落は更に引っ込める、というイメージです。
よろしければ参考にしてみてください。
効率よく勉強を進めるためには、受験機関の利用も一つの手です。
以下に紹介していますので、ご参考までご覧ください。