弁理士試験 論文試験の対策、勉強法 2
筆力向上方法
弁理士試験の論文試験においては、短時間のあいだにかなりの量の文章を手書きする必要があります。
つまり、必然的に筆力が要求されます。
筆力というと、手を動かして文字を書いてる姿を想像しがちです。
そして、筆力向上のために筋トレ風に、とにかく文字を書く練習に集中しがちです。
確かに、その面の特訓も必要ですが、実際に自分が答案を書いている姿を思い返してみると、書くべき文章を思考している時間や、法文集で条文番号・内容等を確認している時間が意外と多いことに気付くと思います。
そうすると、筆力向上のためには、筋トレのほかに、思考時間や条文確認時間の短縮化も有効ということになります。
思考時間が長くなる主な要因としては、書くべき論点自体を記憶から再現するまでの時間が長いか、論理的に論述を展開するために前後の流れに則した論点の記載方法を考える時間が長いことが考えられます。
これを克服するためには、前者の場合には、以前、「引出しの増加・メンテナンス」や「法的問題処理回路」でお伝えした内容に取り組むことが効果的であると思います。
一方、後者の場合には、テクニック関連の本を読んで、論理的な文章を書くためのコツを掴み、実践練習してみることが良いと思います。
次に、条文確認時間の短縮化ですが、これを克服するためには、条文と慣れ親しむことが最適です。
口述向けの勉強をしていれば自然と条文の勉強になるので、暗記できる条文内容や番号等を増やすことができると思います。
当然ながら、最初にあげた「筋トレ」も必要です。
私の場合も、実際に手を速く動かす練習はかなりの数をこなしました。
この際、単純に手を動かすだけでは時間がもったいないので、模範解答等を写経する訓練に取り組みました。
これは同時に、思考時間短縮化にもつながるのでおススメです。
よろしければ参考にしてみてください。
イメージ的答案構成
論文試験向けの勉強において、答案構成のみの練習はよくやると思います。
特に過去の何度か取り組んだ問題などは、時間的な効率を考えればあらためて全文書きする必要がないからです。
皆さんはこの答案構成のみの練習はどこでやられていますか?
私はよく通勤時の電車の中で取り組みました。
つまり、法文集やメモするものもなく、頭の中だけで、答案構成をしていました。
いわば、「イメージ的答案構成」ともいうべきでしょうか。
これは非常に良い訓練になりました。
すべて頭の中だけでやるので、重要条文の理解・暗記度の確認ができます。
また、視覚非依存で、論理的な文章構成を構築するための良い練習になりました。
この能力は、試験時間不足に陥って答案構成を用紙にきちんと書く余裕がないときなどに有効でした。
勉強を始めた頃はまだ条文等の理解・暗記が不十分であるため、このイメージ的答案構成はかなり難しいと思いますが、ある程度勉強が進んでからは、自分の穴を探すことができる点でも非常に有益だと思います。
よろしければ参考にしてみてください。
問われていることに答える
論文試験においては、「問われていることに答える」ということが非常に大切です。
簡単に思えるのですが、意外となかなかできないものです。
特に、問われていることに関する知識度が高いほど、あれこれと説明してしまい、問いに対する直接的な回答内容が見えなくなってしまうことが多くなります。
自分はそれに関してはこんなに知ってるんだぞということをついつい示してしまいがちで、結局、相手が一番聴きたい部分が含まれていなかったり、含まれていても内容が薄くなってしまうことが多いと思います。
この癖を治すためには、論文試験の勉強のときのみならず、普段から、あらゆる場合においても意識して、問いに対して直接答える練習を積むことが重要です。
問いを受けたときに、関連知識がいろいろと頭に浮かんだとしても、まずはそれを抑えて、問いに対する直接的な回答は何かを考えることが大切です。
そして、時間的・量的に余裕があり、必要であれば、その直接的答えを補強するものだけを選択して追加するということにすべきだと思います。
私自身もこの癖がなかなか治らず、今もまだ鍛練が必要だと感じています。
皆さんも一緒にがんばりましょう!
よろしければ参考にしてみてください。
効率よく勉強を進めるためには、受験機関の利用も一つの手です。
以下に紹介していますので、ご参考までご覧ください。